キャディバック用ネームプレートのベルトを作成しました
キャディバック用のネームプレートの革ベルトが劣化してきたので、新しいベルトを作成しました。
上記の画像が、古くなったベルトです。写真がちょっとピンボケですが、劣化によって表面がねちゃねちゃしています。
新しいものを作るのに、同じ色の革の手持ちがなかったので、焦げ茶色の革を使用して制作しました。(革はクロム鞣しのガラスレザー)
制作手順
- 旧のベルトと同じ長さにするために、旧のベルトの長さ、幅を計測。
- 革をサイズ通りに切り取る
- 金具部分(尾錠のツク棒)を通すための長細く切り抜く
- カシメを打つための穴、ベルトの穴をあける
- 剣先の形を整える
- 革の床面にトコノールを塗る
- 革のコバの処理をする
- 尾錠を取り付け、カシメを打つ
1.旧のベルトの長さ、幅を計測。
今まで使っていたベルトの長さと、幅を測ります。
長さ 18cm 幅 12mm
尾錠のところは折り返して、カシメで止めるので、2cm長めにします。
2.革をサイズ通りに切り取る
1で測った大きさに、革を切り取ります。僕はカッターで切り取っています。常に新しい刃を使用していれば、切れ味もいいですし、今のところ問題なく切れています。
今回使っている革はガラスレザーといって、表面に薬品を塗って固めに加工してある革なので革自体が固く、定規でまっすぐ切れますが、やわらかい革を使うと、革が伸びてしまい、まっすぐ切るのも難しいので、固い革がおすすめです。
下の写真は穴等もすでにあけた状態ですが、大体まっすぐ切れています。ちょっと斜めのところもありますが・・。油断すると、定規からカッター離れてしまうので注意!とらパパも油断しました。
3.金具部分(尾錠のツク棒)を通すために細長く切り抜く
尾錠のツク棒(ベルトのバックルの棒の部分)を通す部分を切り抜きます。
本来であれば、長細い切り抜き用の型があればきれいに切り抜けるのですが、そんなものは手持ちにないので、両側に穴をハトメ抜きで切り抜いて、穴と穴の間をカッターで切り抜きました。そのためきれいに切り抜けていませんが、使用には問題ありません。それよりも、適度な長さを切り抜かないと、ツク棒の動きを制限してしまうので、切り抜く長さには十分に注意してください。尾錠の大きさにもよりますが、今回は1cmほどの長さにしてあります。
4.カシメを打つための穴、ベルトの穴をあける
カシメを打つための穴とベルトの穴をあけます。
ハトメ抜きで穴をあけています。
ハトメ抜きのサイズは、打つカシメの大きさによりますが、今回は8号(2.4mm)のハトメ抜きで抜いています。とらパパが今回使っているのは下記のカシメとハトメ抜きです。
ベルトの穴開けは、もう少し小さいハトメ抜きを使用しています。ホームセンターで購入したものなので、詳細は忘れてしまいました。多分、1.2㎜くらいだったと思います。
ベルト用の穴はもう少し大きい穴でもよかった気がします。そちらもカシメ用の穴と同じ大きさでも良かったなと思いました。
ハトメ抜きの穴が小さすぎると、うまくツク棒が入らないので注意が必要です。
5.剣先の形を整える
剣先を尾錠に通しやすいように、先の角を落とし、三角にします。丸でもいいのですが、角を落として三角にするほうが簡単できれいにできます。
その後、革が角ばっていると手触りが悪いので、ヘリ落としでヘリを落としました。ヘリは落とさなくても機能的には影響ありませんが、見た目と触り心地の問題で今回は落としました。ヘリを落としてあるだけで、出来上がりがよくなります。
6.革の床面にトコノールを塗る
革の床面が未処理なので、毛羽立ちがあるため、トコノールで床処理をします。この時、コバにもトコノールを塗布します。とらパパは綿棒で塗布しました。その後、床面はガラス板を使用して、磨きました。(ガラス板はレザークラフト用のガラス板を使用してください)
7.革のコバ処理をする
6で塗ったトコノールが乾いたら、コバに「コバスーパー」を塗布します。
使う皮がヌメ革であれば、トコノールなどできれいに磨くという手もありますが、今回使用してるのがクロム鞣しの革なので、コバスーパーを塗って、処理しました。
コバスーパーは水性のアクリル樹脂でできているので、つやつやの仕上がりになります。
つまようじで塗る方法もありますが、今回は綿棒を使って塗布しました。ヘリを落としたところは表面の塗料が取れているので、その部分にもコバスーパーを塗布します。今回は1回塗布しかしていませんが、より良い出来上がりを求めるならば、2,3回塗布してやすりで整えると見た目と手触りが良くなります。
尾錠を取りつける、ツク棒用にあけた穴のところも塗布しておきましょう。
8.尾錠を取り付け、カシメを打つ
尾錠を取り付けて、カシメを打ちます。
今回は両面カシメを使用します。両面カシメを打つときは、打ち台とカシメ打ちが必要となります。今回使用した打ち台とカシメ打ちは、下記の物を使用しています。
今回使用したカシメは、両面カシメであり、小さいカシメであるので、まっすぐ打つことがとても難しいです。とらパパがただ単に下手なのか、ほぼまっすぐ打つことができません。練習が必要ですね。
表は真ん中に入っていますが、裏側は真ん中からずれてしまっています。
表側は真ん中に入っているので、ゆがんでいることはわからないからまあ、いいんですが・・・。
これで、革ベルト完成しました。
早速、キャディバックに取り付けてみました。
取るつける部分が黒色なので、ベルトが焦げ茶でも全く違和感ない仕上がりになりました。
制作時間、2時間ほどでできた作品にしては、良い出来上がりです。金具も元の金具を再利用したので、なじんでいる気がします。
実際作ってみると、革を切って、穴をあけて、床とコバ処理、カシメ打ちをするだけなので、道具さえあれば、難しくはないと思います。
出来栄えを求めると、技術が必要ですが、自分で使うものだと割り切ってしまえば、十分なものが出ると思います、是非チャレンジしてみてください。
「できそうとおもったら、やってみよう!」
最後まで、記事を見てくださりありがとうございました。